“HOWL” 吠えて、遠くの誰かに希望を伝える。 ROTH BART BARONが、この四文字と音楽で告げる勇気と繋がりの物語。 世は七下がり七上がり、世界はこうまでも不安定な日々を繰り返す。2022年秋、未だ戦時下でもあり自然災害や人災はSNSにより可視化される。それでも人類はポストコロナの世の中に希望を見出そうと命を繋いでゆく。 その渦中に紡がれた11曲の短編集がROTH BART BARONの5年連続、7枚目のオリジナルアルバム「HOWL」である。コロナ禍にも歩みを止めず毎年全国ツアーを開催し、作品を作り続けた結果、反響が次々とバンドへ届き数多くのオファーへと繋がっていった。M2・JR東日本CMソング「KAZE」、M3・Disney+『すべて忘れてしまうから』ライヴ・エンディング曲「糸の惑星」、M4・TBSドラマ『階段下のゴッホ』エンディングテーマ「赤と青」、M10・つくばみらい市・シティプロモーション曲「MIRAI」が望まれる形でタイアップ曲となり本アルバムに収められた。 『小さな孤独を抱えながら新しい地平に飛び出してゆく誰か、その勇気を讃えたい。』 “君の物語を絶やすな”と歌いTV朝日系「関ジャム」にて紹介されスマッシュヒットとなった「極彩|IGL(S)」以降、本楽曲が内包する”勇気への応援歌”に対するリアクションをバンドは数多く受け取った。そしてその期待に応えるべく、1曲ずつがディティールを深めた様々な物語に形を変え、それぞれの曲に想いが込められた。また、ここ数年を共にするバンドメンバー&管弦楽プレイヤーたちのアンサンブルにより表現の解像度は格段に上がり、ファンタジックで、遊び心に満ち満ちた音楽へ昇華している。そのサウンドスケープは、真摯ではあるがどこかオプシミスティックなムードがあり、閉塞感を拭えぬこの時代に生きる我々にとって必要な何かを伝えてくれているのかもしれない。 アルバムの冒頭「月に吠える」は、バンド史上最大規模の公演となった2022年8月7日、日比谷野外音楽堂にて開催された”BEAR NIGHT3”を機に親交を深めた中村佳穂がフィーチャリング・アーティストとして参加。”歌”は、古来より動物や人類が使ってきたコミュニケーションとしての拡張表現、その歌声に極めてプリミティブな身体表現を宿す三船雅也と中村佳穂、二人の邂逅がこのアルバムを決定づける最後の1ピースとなった。他にも、”明朝体じゃないきみの声が聞きたい”と、ロット史上最大級の詩情を抱えながらも、であるがゆえに毎年録音しながらも、どのアルバムにもフィットし得なかった「場所たち」をも受け入れた、懐深い最高傑作がここに完成。