背びれをなびかせ名が変わるモジャコ 夢破れ喘ぐ去りゆく自信 思い上がり 涙で曇る目泡を吹く蟹 怒鳴りのたうつ怒りに任せて 善悪の報い 無知ゆえの悪業 手の裏を返す機嫌取り 見切りをつけるあの友 恥辱に余は耐える見えぬ風に鎌鼬 黒い船放つ玉 不可逆世の道筋 葉の先のオニヤンマ気まぐれなアゲハチョウ 肉を食う捕食者食われる弱者 知性のある人間の悪事 買う恨み蟻地獄塡(は)まる負の連鎖 水車止まず回る 余の空しい日のよう この鼻持ちならぬ人生に花を 美しい君様 死の際浮かぶ姿 晴れ間のぞく日が顔を照らす 目にとびこむ双葉思い出す童心