長年にわたってサウンドトラック発売が待ち望まれていたサターン版『ラングリッサーIV』。その全楽曲のオンライン・アルバム化が、ついにEGG MUSICで実現した。 『IV』ではこれまで以上にロック色が強まり、全体に疾走感のある仕上がりとなった。しかし同時に音響的な配慮も行き届いており、違和感を感じさせることなく『ラングリッサー』の音世界を拡大することに成功している。バルク将軍登場時やランフォード将軍登場時などに代表される、ダイナミックなシンフォニック・ロックは、その真骨頂だ。技術的な洗練度においても、作風の幅広さにおいても、新しい息吹を『ラングリッサー』シリーズに吹き込んだ一作といえるだろう。 サウンドトラックの大部分を担当したのは浅井真と本田優一郎の二名だが、オープニングやエンディングなど数曲で、『I』および『II』を手がけた岩垂徳行が復帰している。スタッフロールの「Wish....」は、もともとヴォーカル曲になるはずだったという、正統派90sポップな一曲だ。