7曲入りの本アルバムは全てイギリスのプロデューサー、Luca Malaspinaがビートを提供してい る。M-1には文字通り飛ぶ鳥を落とす勢いでファンが増加中のアメリカ在住のラッパーSebiiが スリリングなラップを披露し、M-6ではアメリカ、ダラスより、Lil Lotusや93FEETOFSMOKEな ど、エモラップの主要アーティストからの共演のラブコールが止まないscumが参加している。 これまでのSkyraの作品は英語でのリリックであったが、NY滞在時に共にレコーディングを 行ったGothboiclique(現在はEpitaphにも所属)の米大人気アーティストColdhartより、「日本語 で歌った方がクールだ」と、彼のアパートメントにて、アドバイスを受けたことを発端に、今 作より、日本語のリリックに挑戦している。 過去作品に比べ、更にピッチアップされたフェミニンなボーカルのサウンドワークが全体を通 して印象的で、HIP HOPのトラップビートに90年代を彷彿とさせる極めてシンプルな日本語の メロディがアノラックなムードを醸し出している。 アルバムのアートワークは、Skyra本人が撮影、編集を行った。このアートワークからも分かる ように、あくまでも、Hip Hpサイドからのエモラップのシーンへの参入ではなく、Skyra本人の オルタナティブロックや、エモ・スクリーモをルーツに持つ自分の立ち位置を現在のエモラッ プのシーンに明確に表明するような作品となった。