orange pekoeのギタリストとして活躍してきた藤本一馬がはじめてソロ作をリリースしたのは2011年。自然の息吹や命の尊さを感じさせる世界観を持った音楽に圧倒された人も多かったことだろう。本作はそんな流れを受け継ぐソロ4作目であり、女性ヴォーカル、クラリネット、ピアノ、ベース、そして藤本のギターという編成で描かれるアコースティック・サウンドスケープ。静謐で透明感あふれる楽曲が揃い、一つ一つ音を紡ぎ出しながら、時間はゆっくりと流れていく。その響きに浸って目を閉じれば、いつのまにか、この世のものとは思えない美しい自然の情景の中にいる自分を実感するだろう。