山本周五郎『赤ひげ診療譚』を原作に、貧しい人々に尽力した江戸期の医師と弟子の交流を描いた黒澤ヒューマニズムの頂点。ここで黒澤監督は佐藤勝にベートーヴェン[第九]やハイドン[驚愕]などのクラシック曲を提示し、それらを越える楽曲を書くよう指示。困難な要求に佐藤は果敢に応え、結果、己の代表作を紡ぎあげた。